今週、週刊文春は皇室に関する記事はなし。 その代わり、週刊新潮が2本。 特集 悠仁さま「筑附高」進学で「皇室特権」批判の危機 短期集中連載 最終回 「佳子さまの乱」不可避 「悠仁親王」は”即位拒否”のおそれ いずれも秋篠宮家のお子様たちのことを 眞子さんと絡めて、あーでもない、こーでもないと詮索し 危機を煽った内容だ。 特集記事では、悠仁さまがなぜ学習院に行かないのかと疑問を呈した上で、 筑波大とお茶の水女子大の「提携校進学制度」と お茶大付属幼稚園の「特別入学制度」を紹介し、 そのどちらも悠仁さまを入れたい紀子さまのご意向が はたらいていたとする内容。 で、結局「将来の天皇にとって大切なのは 学歴ではなく帝王学」(小田部雄次)であり、 眞子さんの結婚問題とからめて「ここでも”私”を優先するのか?」と 言わんばかりの締めくくり。 一読して、マッチポンプ。 「皇室特権」批判の危機と謳っていたって、 誰がそんな批判しているの? よく読むと、宮内庁担当記者が、 そうした批判が生じかねない、と言っているだけ。 わずかな火種を一生懸命に仰いで、火事騒ぎを起こそうという きわめて週刊誌的な手法。 大衆の小姑根性を煽るためだけの記事と言っていい。 連載記事も同様。 眞子さんに共鳴していた佳子さまもきっと「私」を優先するぞ、 悠仁さまだって、即位拒否するぞ(八木秀次)、 上皇陛下の教育係だった小泉信三のように 民間人で帝王学を教える人がいない、 宮内庁の官僚ではダメ、誰も皇室をマネジメントできない!!!(八木秀次) まるでコロナと同じ構図だ。 すわデルタだ、オミクロンだ、 オミクロンで感染者爆上がりしているぞ、 ワクチンを、3回目のワクチンを打て!! これを集団ヒステリーと言わずして何と言う。 専門家と称する人々が煽りまくっている構図もそっくりだ。 八木は一見、皇室を敬愛し、心配しているかのような口ぶりだが、 皇室を暴走集団のように見ている傲慢さが感じられる。 一方、慶應義塾福澤研究センターの都倉武之准教授は、 同じように民間人の教育係が必要だとしながら、 「現在の皇室は”開かれた”というより、むしろ ”晒されている”ように感じられます」 と現状を分析している。 これには同感。 進学も、結婚も、すべてが”晒されている”。 それも、いともたやすくSNSで拡散され、 大衆のルサンチマンのはけ口になってしまう。 「令和皇室の進展には、国民との信頼関係が 不可欠なのは言うまでもない」 としてこの連載を締めくくっているが、 「どの口が言う!?!?」だ。 いけしゃあしゃあと。 信頼関係を醸成せよと皇室の方々には要求しておいて、 国民側である自分たちはあらぬ詮索をし、晒しつづけ、 それでもなお「無私であれ」と要求し続ける。 皇室の本当の危機は、佳子さまの乱でも、 悠仁さまの進学先が学習院以外の可能性があることでもない。 大衆のこうした態度にほかならない。
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